色味や色の濃度の違いは、背景と透過素材がちぐはぐに見えてしまう大きな要因です。ここの編集をしっかり吟味することでリアリティが生まれるでしょう。
○明るさ-コントラスト
画像の上で
右クリック→色→明るさ-コントラスト を選択します(参考画像g-6)。
背景を参考にしながら、陰の濃さと画像の明るさが近くなるようにスライダーを動かします。「プレビュー」についているチェックを外したりつけたりすることで、何もしない場合との比較が行なえます。
参考画像g-6: 明るさ-コントラストの変更
○トーンカーブ(明度)
画像の上で
右クリック→色→トーンカーブ を選択します。
明るさ-コントラストと変えられる内容は変わりませんが、トーンカーブのほうが自由度が高い編集ができます。そのかわり難易度は高くなります。
代表的なカーブの例を示します(参考画像g-7a~7h)。どこが違うかを見比べてみてください。
今回の画像に対して編集者が行った変更図を示します(参考画像g-8)。コツとしては、すでにある右上と左下のポイント以外に加えて良いポイントは2つまでに抑えるというものがあります。3点以上でカーブを描くと、画像が破綻しやすくなります。
ちなみに、明度以外にも赤・緑・青それぞれに対してもカーブを描けますが、非常に難解な割に望ましい結果が得づらく破綻もしやすいのでここでは言及しません。
参考画像g-7a: S字カーブ ... コントラストを高める
参考画像g-7b: 逆S字カーブ ... コントラストを低める
参考画像g-7c: 山型のカーブ ... 自然に明るくする
参考画像g-7d: 谷型のカーブ ... 自然に暗くする
参考画像g-7e: 最低点を右に
参考画像g-7f: 最低点を上に
参考画像g-7g: 最高点を下に
参考画像g-7h: 最高点を左に
参考画像g-8: 編集者のトーンカーブ
○カラーバランス
画像の上で
右クリック→色→カラーバランス を選択します。
画像の暗い部分・中間域・明るい部分の3か所に対して、それぞれの色味を調節できます(参考画像g-9)。雨の日や電球の光を受ける場合などは重要になる項目です。
まずはハイライトからと決めて、スライダーを大きく動かしてみましょう。そして止まろうとする振り子のように、徐々にその動かし方を小さくしていって、画像が自然に見える位置でスライダーを止めます。スライダーはマウスホイールでも動かせます。
「プレビュー」についているチェックを外したりつけたりすることで、何もしない場合との比較が行なえます。
参考図g-9: ハイライトの変更例